入居者が「長く住みたい」と思う賃貸住宅
空室対策ではなく、現入居者を「退去させない」対策について考えてみましょう。
「人口減少」「少子高齢化」が進んでいることによるマーケットの縮小や長期化するコロナ禍の影響により、長期空室となる物件も増加の一途を辿っています。リフォームをしたり、家賃を下げるなどの空室を埋める対策がクローズアップされがちですが、現在の入居者への対策を行うことによって、空室になることを未然に防ぐことができます。
長期で入居していたお部屋が退去すると下記のような損失が予想されます。
●家賃減額損失
入居当時と家賃相場が変わっていることがあり、同じ部屋でも収入が
少なくなることがあります。
●リフォーム損失
古い設備を修繕したり、ニーズに合わせて交換したり、現状回復だけ
では事足りないリフォームが必要になることがあります。
●設備投資損失
クリーニング費用などの原状回復費用は必ずかかります。室内状況によっては数十万円
の出費になることもあります。
●空室期間損失
退去してから次の契約開始まで、当然に収入がありません。時期によっては空室期間が
長期化してしまう危険性もあります。
更新してもらうための取り組みとして、下記のような取り組みもあるようです
●更新特典・・・水回りのクリーニングサービスなど
●壊れる前の定期交換・・・クレーム防止、満足度UP!
「退去させない」対策とは?
長く入居してもらえる賃貸住宅で、足腰の強い経営を続けるには、物件全体の「住み心地の質」を高める対策が大切です。具体的な対策ポイントをご紹介いたします。
●ゴミボックスの設置
集合住宅で気を付けたいのがゴミの管理です。ゴミボックスを設けることで、物件の美観にも貢献しますし、入居者も安心してゴミ出しができます。
●駐輪場の整備
趣味を持っている方は高額なロードバイクを所有していたり、子育て世帯では電動自転車を利用していたりします。
雨に濡れない屋根付きの駐輪場や、サイクルポートで整理された駐輪場なら、競合物件との差別化も図れるでしょう。
●バリアフリー体制
賃貸物件の立地条件によっては、敷地と道路との段差が生まれたり、駐車場や駐輪場から階段を使って建物に入る
など、車椅子やベビーカーを利用する入居者には不便に感じることがあります。入居者の日常的な使い勝手を向上させるために、スロープを設置してバリアフリーにすれば、立地条件が多少不便な場所でも物件の候補になることができます。
●植栽の整備
賃貸物件での植栽は、一般的にあまり力を入れられていないことが多いですが、物件のイメージアップを図るためには、とても効果的な方法です。エントランス周りなど外部からもよく注目される場所に植栽をすることで、季節感も感じられ建物の雰囲気も良くなります。
ポイント!!
空室対策だけに注力せず、現入居者に対しての退去防止対策を今一度見直しましょう。
そして空室対策については、入居者ニーズに合った設備投資かどうかを確認しましょう。

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