長期空室の要因と対策について
夏本番となりましたが、一般的に暑い夏の引越しは敬遠されており、特に物件の空室期間は長期化する可能性が極めて高いシーズンです。今回は、長期空室になってしまう要因と、空室対策の基本的な
アイデアをご紹介いたします。
賃貸物件の平均空室期間は?
地域や間取りタイプによって異なりますが、平均空室期間は一般的に
約4~5ヶ月間が目安と言われています。
長期空室の主な要因とは?
要因①競合する物件の増加と需要の減少
所有物件の近隣エリアに新しく魅力的な物件が存在し、競合している可能性があります。また、地域における賃貸需要やその物件の間取りや広さに応じたターゲット層の需要が減少しているおそれもあります。
要因②入居条件が厳しい
ルームシェアNG・厳格な収入条件あり・単身高齢者は拒否など、入居条件を厳しくしすぎてしまうと入居者候補の絶対数が減ってしまいます。特に立地条件が良くない物件は入居付けが難しいため、多少は条件を緩和しないと入居者が決まらない場合があります。
要因③共用部や室内が汚い
入居希望者が内見した際に反応が悪かったり、内見しても契約に至らなかった場合、物件の共用廊下やゴミ置き場が汚れていたり、水回りで下水の匂いが出ていたりとメンテナンスが行き届いていない事が原因かもしれません。
せっかく内見が入っても、現地の状態が悪ければ選ばれなくなってしまいます。
長期空室にさせないための対策
①入居者のニーズを理解したリフォームをする
近隣の賃貸情報や人口統計のデータなど、あらゆる角度から情報収集をして、周辺環境をしっかりと調査し、地域のニーズにあった物件づくりを行うことが大事です。
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1位 エアコン
2位 TVモニター付きインターホン
3位 室内洗濯機置き場
②空室を別用途に活用する「コンバージョン建築」
居住用としてではなく、トレンドに合った用途で賃貸することで空室期間の短縮につながります。また、使用目的によっては所轄の行政機関へ用途変更の手続きが必要な場合もあるので注意しましょう。
例:シェアオフィス、レンタルスペース、SOHO、ネイルサロン、物置スペース、託児所、保育所、学習塾等
③空室中の居室・共用部の清掃
物件に興味を持ってくれた人が、悪い印象を抱かないようにするためには
全体的な掃除・クリーニングが重要です。築年数が古く、老朽化が進んでいる物件や、サビや破損が見られる物件では、内見時の印象も悪くなってしまいます。内見時には、カーテンや照明を設置し、生活空間をイメージしやすくするのもおすすめです。
まずは周辺エリアの競合物件の募集条件と比較しながら、空室が長期化している原因を分析することが大切です。空室対策を行う際は、建物
や募集方法など現状の問題を把握したうえで適切な方法を選ぶことが重要になります。リフォームや新たな設備を導入する場合は、長期目線でのシミュレーションにより費用対効果を検討し、慎重に判断しましょう。
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