物件だって「見た目」が大事!
空室対策&資産価値向上のための外観・エクステリア
人の見た目が大事であるのと同時に、建物の外観を整えることはとても重要です。設備や間取りがいくら良くても、見た目が悪いと入居希望者の気持ちも盛り上がりません。今回は空室対策や資産価値向上につなげるヒントとして、外構刷新のアイデアをご紹介します。
魅力的な「アプローチ」で入居者の動線を彩る
建物の外観を考える際、まず整備したいのが内見者の動線です。敷地の入り口からエントランスに至るアプローチ部分を雰囲気良く整えれば、内見者のわくわく感を盛り立てつつ、気持ちよく玄関ドアを開けてもらえます。
刷新の方法はさまざまですが、たとえば通路部分。石畳のようにブロックを敷き詰める「インターロッキング」や、不規則な形の石をパズルのように並べる「乱形石貼り」の施行をすると、アプローチにぐっと高級感が出てきます。通路わきに石玉砂利などの「化粧砂利」や「バークチップ」を敷くと、さらに上質な雰囲気を演出できます。
そのほか、敷地入り口からエントランスまでを「ウッドデッキ」で繋いでしまうといった方法も。建物の特徴を活かしながら、ターゲットに刺さるアプローチ造りをしていきましょう。
「植栽」で癒しとアクセントを
親しみやすい外観を手軽に叶えてくれるのが「植栽」です。緑のもたらす美観公課は大きく、花や紅葉で建物に季節感を添えたり、木陰で涼しさを演出したりと、建物全体に自然の潤いを与えてくれます。特に緑の少ない都市部では、植栽を効果的に配置することで内見者の印象は向上するはずです。
ただし、植物は生き物であるため日常の管理が欠かせません。枝葉の定期的な剪定や、チャドクガをはじめとした害虫対策など、気を配るべき部分も増えますので、状況によってはメンテナンス不要のフェイクグリーンを取り入れるのも一案でしょう。運営の手間とコストを想定したうえで何を採用するかを決め、効果的に活用したいものです。
夜間の魅力を引き出す「エクステリア照明」
昨今、夜間のライトアップを取り入れる物件が増えています。省エネ・長寿命のLED照明が普及するにつれ、「エクステリア照明」を取り入れるハードルが下がってきているのです。
入居者の動線を照らすアプローチライトや玄関を照らすポーチライト、庭先のガーデンライトなど、エクステリア照明は多種多様。機器もポールタイプやスポットライトタイプなど選択肢が多いので、自分好みの外観に仕上げることができます。
また、美しくライトアップされた夜間の物件写真を載せれば、昼間の写真ばかり並ぶ賃貸情報サイトのなかで存在感アップ。競合にひとつ差をつけ反響獲得にも役立つでしょう。
「門扉・門袖・エントランスゲート」は物件の顔
内見者が最初に物件と向き合う場所、敷地の入り口付近も工夫ポイントです。「門扉・門袖(もんそで)・エントランスゲート」などを設置している物件も多いと思いますが、これは物件の「格」を表すシンボルとしての役割も果たしています。したがって、その第一印象や見栄えには気を付けたいところです。
第一のチェックポイントは老朽化。金属部の錆が目立つようであれば、塗装の塗り替えや部材の交換を検討しましょう。主流は高耐久・低コストのアルミ製ですが、造形豊かで高級感を出しやすい鋳物もコスト次第で検討を。
また、雑然とした印象になっていないかも要チェック。門袖やエントランスゲートの足元に花壇や植栽がある場合は、手入れ不足になっていないか確認してください。気になる場合は植栽の植え替えやオーナメントの設置、ライトアップなどで雰囲気の刷新を図りましょう。
実はアレンジ自由自在の「塀・フェンス」
防犯や目隠しの役割を持つ「塀・フェンス」も外観に影響する重要な要素です。よくある無地のコンクリートブロックを、デザイン性の高い化粧ブロックに変えるだけでも印象は大きく変わります。溝の入ったものや表面が自然石のような仕上がりのもの、タイル調やガラスブロックなど、実に多くの種類があるのでまずは好みのデザインを探してみましょう。
また、塀と組み合わせる目隠しフェンスもさまざまな商品が存在します。木目を生かせるウッドフェンスや、採光にも優れたポリカーボネート製、雨水の溜まりにくい縦格子など、それぞれのメリットと建物・ブロックとの調和を意識して選択しましょう。
アイデアを組み合わせて資産価値向上を目指す
エクステリアの刷新は有効な入居促進策であるとともに、物件の「格」の向上も期待できる資産価値向上策です。見栄えの改善によって″格上げ″され、賃料アップも叶うとしたら、将来の売却価格にもダイレクトに影響するでしょう。ネックとなりがちなコストの問題も、中長期的な視野に立てば解決できるケースが多そうです。
ただし、忘れてはならないのは、おれらの外観改善アイデアは「組み合わせ」によって初めて効果を発揮するという点です。門扉だけ、照明だけといった改善では、逆にその他の部分が悪目立ちしかねません。重要なのは外観の総合力。全体の雰囲気がアンバランスになってしまわないよう総合的かつ計画的に、内見者に「ここに住みたい」と思われる物件づくりに取り組みましょう。
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